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2014/07/08 07:34
羽生、3連勝のストレート防衛で7連覇(2)
棋聖戦第3局はまたまた土曜日で、ニコニコ生放送で観ていて競馬どころではなかった。
ニコニコ生放送の解説は村山慈明七段、聞き手は山田久美女流三段。
後手の羽生さんが横歩取りに誘導して定石通りに進んだ。横歩取りは激しい展開になりやすくパターンも複雑だから、手筋等を覚えておかないとあっという間に自玉が詰まされてしまう。
この第3局はまさにそうで複雑な変化ばかり、応手によっては自玉が詰まされてしまう変化まであった。羽生さんは2枚の桂馬を4五と6五に跳ねて快調な攻めになった。
△2二銀と龍を捕獲したところではすぐに決着する感じだったけど、ここから森内さんの追い上げが凄まじかった。鉄板流の受けが炸裂して待望の初勝利なるかという雰囲気もあった。
変化が多くてここで書くには限界がある。危険な順もあったからね。村山七段がきちんと解説してくれて解りやすかったのは有難いけど。
まぁ、先の名人戦でもそうだけど、終盤はかなり難解だった。
123手目に森内さんが▲8六玉を指して羽生さんの手番。
ここでハプニングが起きた。それは記録係の吉田五段が秒読みを間違えたということ。これは生放送で見ている人でないと分からないけど、記録係が完全にテンパっていた。羽生さんの残り時間を2分と勘違いしていたようで(実際は3分あった)、2分です40秒、50秒と読んだとき羽生さんがすぐさま「えっ!?」と反応した。で、横にいた運営の人が間違いを直してくれて事なきを得た。
本来は記録係は奨励会(プロの育成会)の人が担当するんだけど、この日は月例会でいなかったのでその代わりにプロの五段の吉田さんが担当した。
昨年の中村太地との王座戦でも秒読みのミスがあったのは記憶に新しい。
140手目の△5六銀に▲6六玉は△6五龍▲7七玉△5九龍で▲同金は△6七玉で詰みなので▲7六角だが△5八龍で▲6五角は△6七龍で詰み、▲6八香や▲6八桂も△7五歩▲7八金△7六歩▲8八玉△6九角で次の△7八角成▲同歩△同龍▲同玉△6七龍▲8八玉△8七金までの詰みが受からず必至。
森内さんは▲5二桂成〜▲6三角と王手飛車をかけ、▲5四桂〜▲7三銀としてから龍を取ったものの、△7六金となったところで投了した。
▲7三銀がいなかった場合は△8六金▲同玉△8八龍▲8七歩△7五金▲9六玉△9四香▲9五桂△8四桂の早詰みがある。