第１６回ＮＨＫマイルＣをふりかえる

この年は、未曽有の大地震に見舞われた。４月に片岡先生の「面白いほど勝馬がわかる競馬白熱教室」が出版せれたが、流石の先生も、原稿執筆時点ではそれを予想できるはずもなく・・・（笑）
しかしながら、この大地震がなくともファルコンＳがある中京開催は小倉代替となっていた。だが、不可思議なことに、その代替・小倉開催の番組には「ファルコンＳ」という名前は載っていなかった。翌日には、「中京記念」がちゃんと小倉で行われたのに（もっとも、日程は地震により変更）。
つまり、このときの第２５回ファルコンＳは「代替の代替」を行った（さらに、地震の影響で、当日レースの順序変更などを伴う）。勝馬は９番人気のヘニーハウンドというマル外で、２着スギノエンデバー、３着テイエムオオタカ。４着はロビンフットだった。１番人気のアフォードは１０着敗退。さらに出走取消と除外もあった。
大災害の余波（中山中止）を受けて、当然、正規ＴＲのニュージーランドＴも急遽、阪神１２Ｒへ移設されて行い、こちらも１２番人気のエイシノスマンの激走１着、７番人気エーシンジャッカルという「恐怖の親子丼」を産んだ。３着はグランプリボス。５着にロビンフット。
そして、本番第１６回ＮＨＫマイルを勝ったのは同枠にロビンフットを配置された２歳王者グランプリボスだった。鞍上は国際化時代にふさわしい外人ウイリアムズの一発騎乗。

もしも、地震がなかりせば・・・
果たして、グランプリボスはＴＲニュージーランドＴで何着だったのか？
そんな思考実験をしてみるのも、また楽しからずや？
おそらく、ＮＨＫマイル優勝は規定路線だったろう。後にもも先にも、２歳マイル王者のＮＨＫマイル制覇なんて二度とないかもしれない（２着リアルインパクトが安田記念制覇も同様だが）。