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2015/05/20 11:52
ダービー馬の隘路
世代の頂点を極める1頭の選抜。それが競馬番組の意義であるが、その頂点に至るルートは毎年度、各一本しか存在しない。
過去のダービー馬はどんな新馬戦や未勝利戦を使ったのだろうか?
番組論の大家である片岡先生は、「世代のすべての力関係」に関与した馬と、その条件を上げる。すなわち、54kg第一馬齢重賞(昔は53kg)、55kg第二馬齢重賞、そして56kg第三馬齢重賞とすべて経験していること。
かつては「弥生賞だけが馬齢重賞」であった。これが、「弥生賞=ダービーへの登竜門」と言われた所以である。
だが、毎年ダービー馬は第一馬齢重賞を経験しているという単純なことであるならば、苦労はしない(笑)
敵もサルものひっかくもの、毎回同じ戦歴でくるはずもない。
過去10年で54kg新馬戦を勝ったダービー馬は3頭のみ。実に4頭もが未勝利戦の勝馬であった。
だから、むしろ新馬戦勝利というエリートが勝つ可能性が高いわけではない。
キズナのように7頭立ての新馬戦を勝った馬もいれば、ディープスカイのように8頭立ての新馬を4着としくじった馬もいる。
はたまたロジユニヴァースのように新馬戦を6=6ゾロ目で勝ち上がった馬も。
ただ、そのゾロ目以上にロジが異様なのは「関東馬」なのに「阪神芝1800m」(12頭立て)での新馬を使ったこと。同日には、福島でも新馬芝1800mがあり、こちらはFG16頭の参戦であった。
この福島の同距離新馬戦より3秒速いタイムでロジは勝ち上がったから、「ローカルよりは主場が格上で、そちらを選択した」と解釈するのはいかがなものか?
メイショウムソンもワンアンドオンリーも小倉デビュだし、あのスーパーホースのオルフェーヴルは新潟デビュー。
ざっと過去10年で54kgテデビュ―馬が半数の5頭で、残り5頭は55kgデビュー。
ディープスカイのみが明け3歳の1月56kgでの勝利(6戦目)。
昨年のワンアンドオンリーも弱いダービー馬として有名だが、勝ち上がったのは3戦目未勝利でギリギリ9月29日だから54kgでの勝利。
新馬をしくじった場合で、ディープスカイの3歳になってからの勝利は例外的だが、そのほかでは55kgの未勝利戦で勝ち上がったダービー馬は過去10年でエイシンフラッシュのみ。
ああ、でもH19年のウオッカは牝馬だから、常に54kgだったか・・・