ハイペリオン
1965年頃のことである。
ハイペリオンが30歳で大往生を遂げた5年後。
博物館に展示するためにその遺骨を組立てていた。
その時、作業員は奇妙な事実に気付いた。
ハイペリオンには遠いアラブ馬時代の祖先の名残りか、肋骨が普通よりも左右一組余分にあった。
さらにその舌骨は、左耳に達するまで肥大していたという。
しかし、いくら祖先の名残りとはいえ、肋骨や舌骨がこのような形で生まれて来るのだろうか?
ハイペリオンは生前、完全に馬体が完成した後でも体高はわずかに156.2cm。
その他のサラブレッドは平均165cmぐらい。160〜170cmの間である。
これは突然変異なのか。