競輪
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2015/08/15 11:56
『ああ、あたしのトウショウボーイ』
山本一生さんの競馬短編集。
なかでも「芦毛倶楽部某重大事件」と「ノボルトウコウの恋」が面白かったですね。
「芦毛倶楽部某重大事件」は、安田記念でオグリキャップに戦いを挑むホクトヘリオスがある事件を起こしてしまうというミステリー小説のような物語。
オグリキャップの強さの秘密やホクトヘリオスとマティリアルの関係など、短編ではなく長編小説にしても良さそうなくらい面白いです。
「ノボルトウコウの恋」は、ノボルトウコウの恋物語の謎を解く話。
ノボルトウコウはスプリンターズＳを制しながらも短距離路線が未整備だったためステイヤーズＳに出走せざるを得ず、当然のことながら惨敗してしまう。
弟が菊花賞馬のプレストウコウなので、もし現在のように短距離重賞が充実していれば競馬史に名を残すような名スプリンターになれていたかもしれません。
それでもノボルトウコウはあの安田富男元騎手に初重賞制覇をプレゼントし、JRA史上初の全場重賞制覇の第一歩となった馬で、そういった意味でも少しは競馬史に名を残せたのかなと思います。
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