競輪
339件のひとこと日記があります。
2012/04/27 20:13
私の体どうなっちゃたのよ〜｡その��
悲しみの底に沈む鈴木さんが、ほんの少しでもいい…、
前を向いてくれたらと願う仲間の言葉はどこまでもあたたかだった。
その一つ一つが『私の悲しみは誰にもわからない』と心を閉ざし…、
自分を責め続けていた鈴木さんの心をつかんだ。
悲しみにひたり、自分の事しか見えていなかった鈴木さんの目を…、
共に悲しむ家族や仲間の存在に向かせ、
そして今、何をするべきかを示してくれたのだ。
今、私が息子にしてあげられる事は、泣く事ではなく…、
ちゃんと生きて功徳を積む事ではないか、そうじゃないと息子が悲しむ…。
あの子の為に、私に何が出来るのか？
それを少しずつ探し始めた鈴木さんは…、
それまで以上に教会道場に足を運び、仏さまの教えを学んだ。
愛する我が子の命を背負い、鈴木さんは、こうして再び人生を歩み始める事ができた。
井戸のふちに立って井戸の底を覗くと、そこにあるのは暗闇でしかない。
しかし、視線を上に転じれば、そこにはきっと、さえわたる青空が広がっている。
居場所や立ち位置を変えなくても、少し顔を上げ、目を転じれば希望がそこにある。
それを教えるのが信仰なのだ。
思い通りにならない我が身を恨む鈴木さんだったが…、
その事にようやく気付き、心の中でこうつぶやくのだった。
『そうだあの時と同じ､私は一人じゃない』
思い返せば、私には入れ替わり見舞いに訪れ、いつも優しく励ましてくれるサンガがいる。
仕事や家事をこなしながら毎日病院を訪ねては…、
あなたの事を全部抱えてあげるから。
ちゃんと守るからね。
と伝えてくれる夫がいる。
『もうリハビリをしない』と、はねつけても…、
次の日には何事もなかったかのように現れて、
『あなたが思っている事を素直に出していいからね』と受けとめ、
鈴木さんは頑張っているもんね。
大丈夫よ。
誰もがそういうふうに思うのと…､
体だけでなく、心まで抱えてくれるスタッフがいる…｡
一人ひとりみな、鈴木さんにとっての宝だった。
かけがえのない支えという宝の存在に気付いた鈴木さんが…、
澄んだ目をさらにこらした時、そこには、何よりも大きく…、
何よりも光り輝く、もう一つ大事な宝があった。
それは、けっして満足に動いてはくれないものの、
今も自分とずっと共にあるこの体。
そして命だ。
次で最後です。
- サンガ
-
mr.miracleさんがいいね！と言っています。
2013/07/01 16:22
