『自他一体』自分も他も存在価値は大です。

自分も周囲の存在も、全て他との関係によって変化し続けていると言う…､


この『諸法無我』の心理を物差しにして、自分の生活を振り返ってみてほしいのです｡


自分一人で生きているのではなく…、


周囲に支えられて生きているのであれば…､


自分も又、人々の支えにならなければならないのに…､


自分の事しか考えずにいた、自分に気付かないでしょうか｡


こんなお話があります｡


網の目が千あって、その一つが自分だとします。


その自分と言う網の目は、千分の一の値打ちしかないのかと言うとそうではありません｡


他の全ての網の目が、私と言う一つの網の目を支え…、


私が又、全ての網の目をあらしめている｡


私と言う網の目が、ほころびればそれが、全体に影響を与えてしまいます｡


仏教には『他己ﾀｺ』と言う言葉があります｡


これを網の目の譬えで言えば、私と言う網の目の一つが歪むと…、


隣の網の目が歪み、隣の網の目が引きつると、私と言う網の目も…、


又、引きつってしまうと言うように、私は私だけの私ではなく…、


『私と他は一つの存在』と言う事になります｡


私の延長線上に『他』があり､


『他』の延長線上に『私』があるわけです｡


『自他一体』と言いますが、私の中に他がおり…、


他の中に私がいる事を知る。


それが真の『他己』の意味でしょう｡


この『他己』を踏まえた自己こそが、民主主義の基本に据えられなければならないと思います。

難しい話になりましたが、ようするに…、


『自他一体』


『共存』です｡


私も貴方も存在価値大なんです。


合掌｡