339件のひとこと日記があります。
2013/06/20 08:39
自分の店を持つと言う夢に向かって進んでいた。結婚をし幸せそうに見えた二人だったが
二十歳で福島県から上京して以来、田中さんは美容師として、懸命に働いてきた。
いつかは、自分の店を持ちたいと言う夢に向かって突き進んでいた。
彼女とは、付き合い始めて数ヵ月後に婚約し、一緒に暮らし始めました。
一昨年の八月、彼女の実家で結納を交した。
互いの両親にも祝福され、これ以上はないと思える幸せを感じた。
しかし、結納を済ませた頃から、彼女の様子が変わり始めた。
帰宅時間が遅くなり、朝は出勤時間ギリギリまで寝ている。
朝食と夕飯は、田中さんが作り一人で食べる。
彼女の分はラップをしてテーブルに置いておく。
掃除や洗濯も田中さんが一人でこなした。
ある晩、帰宅した彼女に、もっと協力して欲しいと言った。
すると、疲れて帰ってきて、わざわざ料理をしなくてもいいじゃない。
お金はあるんだし、外食すれば済む事でしょう。
休みの時は、旅行にも行きたい。
そのくらい、私の友達はみんなやってるわ。
田中さんは、彼女の本心を知ってショックを受けた。
必然的にストレスが、日に日にたまっていった。
そしてある日、知人から『条件の良い投資の話がある』と誘われてやったのは今年1月の事だった。
しかし何週間たっても知人から連絡がない。
不審を抱いた田中さんが電話すると『投資は失敗した』と言う。
諦めてくれの、一点張り…田中さんは、蓄えを全て失い呆然とした。
知人も恨み、己の情けなさに涙が出た。
彼女との関係も、うまくいかず頭は混乱し『自殺』と言う言葉が頭をよぎるようになる。
ある日、母に電話をし騙されてお金を失った事を正直に話した。
怒られるだろうと思った。
しかし母は、優しい口調で意外な事を言った。
それはいい経験をさせていただいた。
お金の勉強、人生の勉強が出来たのだから、無くしたお金を取り返そうなどと絶対に思ってはいけない。
そのお金は、勉強させていただいた授業料だと思いなさい。
騙した人の事も、決して恨んではいけないよ。
受話器を耳に当てたまま、田中さんは声を立てずに泣き崩れた。
息子の事を真剣に思い、念じているから言える言葉だろう。
母の愛情の深さを、ハッキリと感じた瞬間だった。
最後に母はこう言った。
仏様、開祖様そしてご先祖様が、お前を守りながら、必要な気づきを与えて下さるんだよ。
『こんな俺にも、仏様は大事な何かに気付かせようと、お慈悲を下さっている。』
母の言葉で、自分のなかに眠っていた何かが目覚めた。
がんじがらめに、縛られていた心が、解き放たれたような、すがすがしい気分だった。
そんな折、同居していた彼女が、婚約を破棄したいと言ったので、両家の親にも報告した末、別れる事になりました。
十月十五日、初めての『お会式・一乗祭』大太鼓を打ち鳴らし、
声高らかに題目を唱える、その姿は『もっと教えを学び、多くの人に仏様の、お慈悲を味わってもらいたい』と言う気持ちの表れだった。
お二人別々に暮らしても、お幸せお祈りしております。
合掌。( ̄人 ̄)
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自分は息子に言えるかな〜と
難しいですね。まず自分が納得できないといけないですから -
あきこさんがいいね!と言っています。
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うさびっちさん
こんにちは♪
お母様の言葉 なかなか言える言葉では ないですね本当の優しさ・強さを持っている方ですね -
てんちんさん
Mr.miracleさん♪
こんにちは(*^^*)
騙された方の事を思うと、読んでいて涙が出てきました(T_T)
その方のお母様は凄い方ですね…
人生色々ありますが、物は取り方によって、随分と違ってきますね(*^¬^*)
勉強になりました。
いつもありがとうございますm(__)m -
圭葉さん
こんにちは\(⌒▽⌒)/
高い授業料だけど、人生の勉強ってある意味必要ですよね
m(_ _)m -
らぷたぁ〜さんがいいね!と言っています。