339件のひとこと日記があります。
2013/06/25 16:22
朝食を終え楊枝を使いながら何気なく垣根の隙間から隣家を覗いて見た隣家の娘が寝乱…
『〜朝 顔〜』
朝食をすませ、楊枝を使いながら、何気なく垣根のすき間から、隣家を覗いて見た。
隣家の娘が、寝乱れた格好のままで、縁側に腰かけ、ぼんやりと朝顔の花を眺めていました。
『これは可愛らしい』と息をこらして覗き続けていると…、
娘は庭に下りて、朝顔の前に歩み寄り…、
るり色に咲いた、一輪をちぎって、手のひらにのせ、じっと見つめている。
その仕草に何とも言えぬ風情があって…、
『歌でも案じているのかなぁ?』と益々ゆかしい気持ちになる。
すると今度は、朝顔の葉を一枚、ひょいとちぎった。
『うん、今度はどうするのかなぁ?』と、胸をときめかせて見ていると…、
娘は、その葉を鼻先に持っていった。
『匂いでもかぐのかなぁ?』と、思った矢先…、
娘は、チンと音をたてて鼻をかんだ。
以上です。(笑)
明治九年(一七七二)山風作
『鹿の子餅』の中の『蕣アサガオ』より…、
男の夢を破った、娘の無粋さがオチです。
江戸小話の第五弾です。
mr.miracleも、なんだこりゃぁと、腰抜けじゃなく、拍子抜けして、笑っちゃいました。
皆さんいかがでしたか?
合掌。( ̄人 ̄)