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2013/06/26 01:00

ケチな吾作が同じくらいケチな権六の所へ…はしごを借りに使いの者を行かせたそうな。

『ケチの知恵比べ』


ケチな吾作が同じくらいケチな、権六の所へ…。


梯子(はしご)を借りに、使いの者を行かせたそうな。


権六は、お安い御用だが、そちらへ梯子を持っていかれては困る。



こっちへ来て使ってくだされ。



使いの者、吾作にこの返事を言えば、吾作じだんだ踏んで、さてもさても憎い返事…。



今にみていろ、あいつだってきっと、何か借りによこすに違いない。


と、待ち構えていた。



ほどなく権六の使いの者が、吾作の所へやって来て…、


『恐れ入りますが、風呂桶を貸して下さい』と言う。


吾作、待ってましたとばかり、おお、お安いこった…、


そっちへ、持っていかれては困るから、


こっちへ、来て入ってくだされ。


それはそれは、有り難いと権六は喜んだそうな。


吾作は、唇噛んで悔しがったと言うお話しでした。


このお話しは、元禄十一年(1698)の露五郎兵衛作


『露新軽口ばなし』の中の…、


『利根なき人(愚かな人)、物貸すこと』より頂きました。


江戸小話第四弾でした。


合掌。( ̄人 ̄)

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    2013/07/01 16:12 ブロック