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2013/06/26 22:04
障害があるからと甘えるな。愚痴を言うな。その言葉が忘れられません。まもなく父は…
『すべて自分自身の気持ち次第』
前川よしみさん作。
幼い頃から厳しかった父。
体が大きく、低い張りのある声で、日々の身じまいなど…、
躾について、細々と注意されるのを怖く思っていました。
生まれつき難聴の私は、何かと辛い思いを味わいましたが…、
障害があるからと甘えるな。
愚痴を言うんじゃない。
と、言われた事が頭から離れませんでした。
父にガンが見つかったのは、それから1ヶ月後でした、
頑丈そうに見えた、父の体をむしばんでいました。
『じいちゃん…、目ぇ開けなぁ…。』
5月14日ベッドに横たわる父の息が段々弱くなっていきます。
父の目から一筋の涙が流れたかと思うと、静かに息を引きとりました。
外には、5月晴れの空が、どこまでも青く、美しく、広がっていて悲しくて私は泣けました。
死後まもなく、母から父が、私の障害を心配し、
一人立ち出来るようにと…、いつも心をくだき…、
だからいっそう、厳しく接してきた事を、初めて聞かされました。
『全ては自分』と言う深い覚悟で人生をまっとうし…、
子への、心配すらも抱えて旅立った父。
その生きざまに、私への深い思いと、教えを感じました。
生前父は、孫である私の息子をよく気にかけていました。
息子は、学生時代にいじめにあって引きこもり、神経症に悩まされてきました。
思えば息子に、口やかましく関わる、私を見てやきもきしていた事でしょう。
父の死後、その息子が自ら就職先を見つけてきたのです。
『じいちゃんが、ずっと心配していたから…』そう言って…、
息子は、一歩を踏み出し、新盆には父に嬉しい報告をする事も出来ました。
今はまだ、晴れた日には泣きたいような気持ちになります。
そんな時は『お父さん、そばで見守ってくれているんだよね…』と、空に語りかけます。
近頃は、子供たちに『性格も話し方も、じいちゃんそっくり』と言われるようになったのを…、
笑って聞きながら…、もっと父に近づきたいと願う日々です。
以上です。
前川さんの父への思いを載せさせて頂きました。
本当に、親は子供の将来の為なら、鬼にもなり、時には憎まれもして育てて行くのですね。
その気持ちが、孫にまで伝わって本当に良かったです。
悲しい話でしたが、凄い感動しました。(>_<。)
合掌。( ̄人 ̄)