339件のひとこと日記があります。
2013/06/27 10:14
私の父は、子育ても褒めるより、厳しくと言う方針で子供に手を上げる事もありました。
『回答者』内田智代(親業訓練協会講師)
『相談者』高村浩二36歳。長男5歳。長女2歳。
坂下宏典52歳。長女17歳。長男11歳。
(高村)私の父は、早く親を亡くして苦労した為に…、
世の中は、そんなに甘くない、と言う考え方を持っていました。
子育ても、褒めるよりは厳しく、と言う方針で…、
場合によっては、子供に手を上げる事もありました。
又、私が風邪をひくと「大丈夫か」と声をかけるより…、
日頃の不摂生や、親の忠告を聞かなかった事を、諭すと言う具合でした。
(内田)自分の親と、同じように子供と、ふれあってしまうのですね。
けれど少し前、息子に「なんでそんな言い方しかできないんだ!!バカーッ!!」
と、泣かれて自分のふれあい方に、疑問を感じまして。
(内田)子供の心が、元気な時なら、親が多少厳しく叱っても、心に傷が残る事は少ないでしょう。
でも、心も体と同じで、病んだり疲れていたりする事があります。
そう言う時は、子供の話を聞き『辛かったね』と、気持ちを受け止めてあげると…、
子供は『僕の事をわかってくれた』と満足します。
その方が、叱咤激励するよりも、ずっと愛情が伝わる事があります。
(高村)息子には『お兄ちゃんなんだから』と、つい厳しくしがちです。
きょうだい喧嘩をしても、娘の肩を持ってしまうので…、
息子は『どうせ僕が悪いんでしょう』と言ったりします。
(内田)「どうせ…」の繰り返しには、危険が潜んでいる場合がありますよ。
親子関係は、日常の他愛もないふれあいの、積み重ねで成り立っています。
「妹と同じように愛して」と言う期待が、裏切られ続けると…、
もう求めなくなると言うのは、人の心理としてありえますよね。
子育て真っ最中にも、子供の出すサインに応じた形で…、
十分に、愛情を伝えられたとしたら、その方が素敵じゃないですか?
(坂下)私も高村さんと同じで、褒めるのが苦手です。
娘が手伝いをすると「ありがとう」くらいは言えますが…、
「えらいね」とか「よくできたね」
などと、褒めたりはしないですね。
(内田)褒めると言うと「えらい」「すごい」と言った言葉が浮かびますよね。
親業訓練協会では、それらの言葉を『あなたメッセージ』と呼びます。
「《あなたは》えらい」
「《あなたは》すごい」と言うように…、
《あなたは》と言う言葉が頭について、評価の意味を伴うものです。
それよりも「《私は》嬉しいな」の、ような「私メッセージ」の方が思いが伝わりそうじゃないですか?
父親は、家族に対して、感情を伝える機会が少ないので…、
子供が、お手伝いをしたら「お父さん嬉しいよ」と言えば、子供は嬉しいはずです。
「お父さんを喜ばせる事ができた」と、自分で自分を認められますよね。
(高村)「私メッセージ」だと正直な親の気持ちが伝わり、穏やかな会話になりますね。
(内田)子供が遅く帰った時なども「《あなたは》今まで何してたんだ」
の、ような「あなたメッセージ」より、
『お父さんは心配したよ』と「私メッセージ」で言った方が…、
親の、素直な気持ちと共に、愛情も伝わるのではないでしょうか?
(高村)(坂下)
なるべく「私メッセージ」で伝えていこうと思います。
有り難うございました。
合掌。( ̄人 ̄)