339件のひとこと日記があります。
2013/07/01 19:54
昭和42年花嫁衣装を着た私に無理したらあかんよと言って母は少し寂しそうに送って…
〜早川みきよ(59)〜
草木の葉が青々と茂り始める五月は、稲作をする農家にとって、一年でもっとも忙しい時節です。
田畑のあちこちから緑の爽やかな匂いが漂いだすと、主人の元に嫁いだばかりの頃を思い出します。
高校を卒業してから会社勤めをしていた私は、実家の果樹園もあまり手伝った事がなく、鎌も持った事のないような娘でした。
そんな私のもとを、ある日知人に紹介を受けた主人が、結婚を申し込みに訪ねてきたのです。
母は様々な理由をつけて、何度も断ったが最後は主人の『私の人間性がダメなら諦めますが、農業の事が心配なら私が支えます』と言う言葉に折れ、決意しました。
昭和42年、いよいよ嫁ぐと言う日、母は嫁入り道具として、当時ではまだ珍しかった真っ白な軽自動車を準備してくれたのです。
花嫁衣装を着た私に、いつでもこれに乗って帰っておいで、無理したらあかんよと言って、母は少し寂しそうに送り出してくれました。
その後も私が困っていないかと、母は心配をしてくれました。
昔は機械などなく手作業の時代です。
田植えの時期になると、遠い実家から電車に乗って、母はおにぎり持参で手伝いに来てくれた事もありました。
我が家には一回も寄らず、私に話かけるわけでもなく、ただ黙々と手伝いをしては一人で帰って行く。
その母の姿は今でも忘れられません。
何も知らずに、勢いで飛び込んだ農家の嫁。
想像以上の辛さに、泣いた事も何度となくありました。
そのたびに、嫁ぐ日に母が言った『無理したらあかんよ』と言う言葉が逆に励みとなり、自分の選んだ道だから、皆に迷惑をかけるわけにはいかない、甘えてはいけないと、頑張ってきました。
昔は沢山あった田畑も少しずつ整理し、今では自分たちの食べる分だけを作って主人と二人、自給自足の生活を楽しんでいます。
全てを乗り越えた今、辛い時も苦しい時も、母が心配してくれるその気持ちに、私は救われてきたのだと心から思います。
平成15年6月に九十四年の生涯を全うした母、早くに亡くなった父の分まで長生きをして、きようだい皆の幸せを見届けてくれました。
〜以上です。
本当にお母さんの愛情って、計り知れなく奥深いんですね。
合掌。
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アリエルさん、待ってますから、頑張って下さいね。
合掌。( ̄人 ̄) -
DOS CARASさん、いいね!ありがとうございました。m(__)m
合掌。( ̄人 ̄) -
らぷたぁ〜さん、いいね!ありがとうございました。m(__)m
合掌。( ̄人 ̄) -
うさびっちさん、いつもありがとうございます。m(__)m
合掌。( ̄人 ̄) -
圭葉さん、いいね!&コメントありがとうございました。m(__)m
日記、拝見させて頂きました。
(^O^)v
思った事ですが、素晴らしいですね。(^O^)v
コメント頂いた人への丁寧な返事。
頭下がります。
(^O^)v
全てに、感謝の気持ちが見えました。m(__)m
見習いたいです。m(__)m
合掌。( ̄人 ̄) -
バビル二世さん、いいね!ありがとうございました。m(__)m
合掌。( ̄人 ̄) -
ユユさん、初めまして。(^O^)v
いいね!ありがとうございました。m(__)m
合掌。( ̄人 ̄) -
たか.如水さん、いいね!&コメントありがとうございました。
m(__)m
親孝行、頑張って下さいね。
mr.miracleは、顔を見せるだけです。(^O^)v
喜んでくれますよ。(^_^;)
合掌。( ̄人 ̄) -
youさん、初めまして(^O^)v
いいね!ありがとうございます。(^O^)v -
YOUさんがいいね!と言っています。