（平成回顧）名実況

私は、杉本清さんと白川次郎さんの実況が好きです。

関西牡馬G1の実況と言うと杉本清さんでしたね。特に宝塚記念の実況で、「全国の競馬ファンの皆様、こんにちは。今年も、あなたの、そして私の夢が走ります、宝塚記念。あなた夢は何でしょう？私の夢は、バンブーです！」と思わず出てしまった自分の馬券予想。これが好評で、私の夢が楽しみでした。でも、「私の夢」は、なかなか当たらないんだよね（笑）。

そして、杉本さんと言うとテンポイントでしたね。私が覚えている名台詞は「私の最後の夢は、テンポイントゆかりの血、フジヤマケンザンであります。」いつも聞いていた実況が聞けなくなるのかなとちょっと泣けるセリフでした。

杉本さんとは対照的に白川さんの実況は、客観的で冷静沈着ですね。白川さんと言うと「あと１００！」が有名なフレースですね。でもオグリキャップのラストランで「さあ、頑張るぞ！オグリキャップ！」の実況に熱いものを感じました。
ラジオ短波の実況ブースを見学することがありました。その時に白川さんとお話をさせて頂きました。やさしい雰囲気の中にもとても競馬に熱い方でした。とても良い思い出です。

現役のアナウンサーでは、中野雷太部長と米田元気アナの実況が好きですね。中野アナは実況が上手です。しかし競馬場の達人では、ビールばかり飲んでいましたね（笑）。また、中野アナの予想馬の落雷馬を楽しみにしています。ラジオNIKKEIのアナウンサーによる競馬予想番組のうまきんIIIでは、リスナーから

「キタサンブラックを本命にしないでください」とか

「オルフェーヴルに落雷を落とさないで下さい」とか

嘆願書がたくさん来ます。落雷馬は、本命にはなかなか来ませんが、複勝圏内は高いと記憶しています。中野アナの実況と予想にご注目下さい。米田アナは、若いのに声がとても渋いですね。若手の中で楽しみなアナウンサーです。

杉本さんが、かつて言っていた「究極の実況とは何か？」。その答えは、言葉が出ない、、または、いらない実況だそうです。マックスビューティでそれに近いことがあったようですが、多分、本当の意味での究極な実況はないと記憶しています。

令和の時代にそんな実況ができるレースが来るでしょうか？平成の名勝負はどんなレースがありましたでしょうか？それを伝えるアナウンサーさん達の工夫も楽しみにしたいと思います。

名勝負には、必ず名実況があります。次の時代も楽しみにしています。



写真は、東京競馬場で実況する白川アナウンサー。

この写真は、ラジオNIKKEI（当時、ラジオたんぱ）のイベント時にSNS等に掲載する了解を頂いたものです。